愚者の仮面

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ちぐはぐな世界

2011/05/11 23:16

 子供たちが私の横を駆け抜けていく。

 彼らが起こした風が微かに私の髪を揺らした。
 それを手で押さえて、夕焼けの向こうに消えていく小さな影を見送る。

 あんなに無邪気に走れた頃に、もう戻れない。

 グループなんてなくて、煩わしい人間関係もなくて、皆で集まって遊ぶことは普通だった。

 それがいつの間にか決まったグループに押し込められ、その輪から少しでもはみ出れば異端扱い。
 それはこの小さな世界でしか通用しない理屈なのに。

 違うことは悪いことだった。

 けれど、あの子たちは違う。

 お互いが違っていることに疑問も抱かないで、ただ傍に居るのだ。

 ちぐはぐで当たり前だった。
 ちぐはぐが当たり前だった。

 足並み揃わぬ帰り道。

 それは微かな時間の残滓を感じさせた。
 
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お邪魔します。木々見カキマです。

この文章を見させていただいて、思わず
「あの頃の自分はどうだったのだろうと……」
遠い過去を思ってしまいました。

 ちぐはぐで当たり前だった。
 ちぐはぐが当たり前だった。

本当に印象的です。
自分勝手に動き回って、勝手気ままに言い合ったあの頃は、どこに行ってしまったんでしょうね。
思い出せるのに。思い馳せるのに。
自分が自分ではないような、不自由な感覚を、いつから覚えたんでしょう。
なんか切ないですね。

昔を考え、今の自分を顧みて、なんだか変な気分になっている私です。

変な文章を失礼しました。
とっても考えさせられる、というか心に残る文章でした。
ありがとうございました。

ではでは。

投稿日
2011/05/14
投稿者
木々見カキマ
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Re: タイトルなし

>木々見カキマさん

毎度毎度コメントありがとうございます!

夕焼けの中、登下校中の小学生を見ながら考えてたらこういう文章になりました。
あのころは制約とかあまりなくて、一日が長くて無性に楽しかった気がします。
あんまりいじめらしいいじめとかもなく、あったとしても悪がきの目に見える形の小突きとか。
そんなに世界が複雑ではなかった気がします。

 ちぐはぐで当たり前だった。
 ちぐはぐが当たり前だった。

は、印象的になるように狙って重ねたので突っ込んで頂けて嬉しかったです^^
一文字の違いで意味が大分変わるから、日本語って面白いなと思います。

まぁ、どっちが正しい在り方なのか、は分からないんですけどね。
人としての在り方は子供の方ですが、生きてくための在り方は大人ではないとだめなんですよね‥‥‥
難しいです。

ではでは、コメントありがとうございました!

投稿日
2011/05/15
投稿者
有里馨
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