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あと、もう一歩

2011/05/29 22:54

 地面に張り付いた足が動かない。

 簡単なことだ。
 あの扉をいつものように、何事もないように開ければいいのだ。

 そして笑って見せればいい。
 いつも通りの軽薄そうな笑みを。

 あと一歩。
 あと一歩踏み出して。

 失恋した心に、何事もなかったように振る舞うことを強いるのは苦しい。
 
 それでも、あの子に余計な気は使わせたくない。
 彼女にとってきっと俺はどうでもいい存在なのかもしれないけれど、あの子の前では笑っていたい。

 自分にできることなんてそれぐらいしかないのだから。

 笑って見せる。
 あと一歩踏み出して完璧な笑みを描く。
 
 俺に出来ることなんて、恋敵にすら笑いかけることだけなのだから。

「おはよう」

 俺はお前になりたいよ。

 そんな想いを押し殺して、今日も俺はあいつに笑いかける。
 
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こんばんは。木々見カキマです。

想い人が他の人と……。
というのは辛いですよね。ましてやその相手が身近にいる人なら、なおさらどんな顔して良いかわからなくなってしまいます。意中の人にも、その相手にも。
知らなきゃよかったって、何でこうなったって、思いつめてしまったり。

あぁ、素晴らしき青春かな……。
って、実際に失恋したらこんなふうに言えませんけどね。

なんだか甘酸っぱくて素敵なお話でした。面白かったです。
主人公の今日一日をあたたかく見守ってやりたい、そんな気分になりました。


いつもながら、だらだらと駄文を失礼しました。
このあたりで失礼いたします。

あ、ご訪問とコメント、ありがとうございました。

ではでは。

投稿日
2011/05/29
投稿者
木々見カキマ
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Re: タイトルなし

>木々見カキマさん

たまには青春っぽいものが書いてみたく、甘酸っぱい方向性を目指したのですが何故か主人公がスタート時点で失恋していて、結果しょっぱい話になりました‥‥‥

しかしこういう狭い世界で成り立つ恋愛だからこそ、学生の恋愛とは面白いものだとも思います。友人とのギスギスした感じだとか、些細なことでもめるのは幼いからこそ、ですからね。
しかし子供だからこそ、大人のようにどろどろしたことになるわけでもなく、過去を懐かしむような思い出に慣れるのはいいな、と思います。

しかし、主人公がいつまでこのどうしようもない感情を抱えて毎朝教室のドアを開けるのかと思うと、切ないです。

ではでは、いつもコメントありがとうございます。
木々見さんのまた次のお話も楽しみにしていますね。

投稿日
2011/05/30
投稿者
有里馨
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